ファーストタッチな日常記

意外と普通な音鉄です。

埼京線の放送装置について、ちょっとお時間よろしいですか?

どうも皆様。ご無沙汰しております。

JR東日本の放送装置に関して考察をしております、SHINANOと申す者です。

もう季節は夏ですね…皆様いかがお過ごしでしょうか。私を含め多くの音鉄の方々は、暑さというよりも空調音に悩まされていることでしょう。冬が待ち遠しいですね…

 

さて!今回の議題は、埼京線の放送装置です。それもATOS導入前のです。

昔の埼京線と言えば、やはり205系を思い浮かべる方が多いのではないでしょぅか。写真は埼京線205系として最後まで残ったハエ28編成です。(2016.9.17)

埼京線ATOS導入前は、埼京PRC(通称)というPRC装置を使用した放送を使用していたのは皆さんもご存じかと思います。しかし、当時の放送装置に関しては知らない方が多いと思います。私もその中の一人でしたが、先日TwitterのFF様と色々考察してみまして、いろんな意見を交わしました。

今回はその考察で導き出した答えをお話ししていこうと思います。

 

では本題に入る前に、まず2022年8月時点での埼京線の放送装置についてざっくり解説します。

・大宮駅~戸田公園駅

この区間に関しては全駅Panasonicです。そのうちの大宮・武蔵浦和北戸田を除き、旧型の装置の可能性があります。つまり自放が初期仙石型だということになります。(あくまでも可能性)

浮間舟渡駅板橋駅

この区間は全駅永楽装置だと思われます。過去に北赤羽駅で永楽型放送が自放として流れた点や、使用している曲のバージョンからして永楽が一番可能性が高いです。

 

ここまでは知ってる方も多いと思います。しかしそれよりも前の装置となると知らない方が多いでしょう。

そもそも、何故当時の埼京線の放送装置の特定が困難だったのか。

情報が少なすぎるんです。

まず当時、埼京線で密着収録されている方がかなり少なかったのが大きな理由です。やはり発車メロディーのバリエーションが少なかったのも一つの原因かなと個人的には思ってます。まぁ今もバリエーションの多さはあまり変わってませんが…()

そこで色々考察した結果、私は2つの仮説にたどり着きました。今回はそれをご紹介します。

 

1.今も昔も、装置会社が2社あった説

まず、北与野駅戸田公園駅浮間舟渡駅板橋駅で使用している発車メロディーが異なることから、この2区間それぞれ別会社の放送装置を使用していた可能性があります。もし仮に全駅で装置会社が同じであれば、使用している発車メロディーも統一すると思います。ちなみに北与野駅戸田公園駅は「春」と「雲を友として」、浮間舟渡駅板橋駅は今も変わらず「高原」と「せせらぎ」の組み合わせでした。ちなみに大宮駅はベルでした。では続いて、区間に分けて装置を考察してみましょう。

・大宮駅~戸田公園駅

まずこの区間発車メロディーを密着収録されている方は、私が調べたところではいませんでした。そこで目を付けたのが、「雲を友として」の秒数です。発車ベル使用状況様の情報によると、当時の埼京線内で使用されていた「雲を友として」は、フルコーラスが12秒だったそうです。実はこれ結構重要で、フルコーラスの秒数によって装置会社が大体割り出せちゃうんです。それがユニペックス永楽です。この2会社は「雲を友として」の12秒バージョンを使用していた事例が多かったんです。そしてその例が特に多かったのがユニペックス。

なのでこの区間の放送装置はユニペックスの可能性が高いのです。

浮間舟渡駅板橋駅

この区間ですが、永楽の可能性が非常に濃厚です。というのも、埼京PRC時代の赤羽駅で戸閉放送が永楽型だったそうで、その赤羽駅で当時使用されていた「せせらぎ」がそのほかの浮間舟渡駅北赤羽駅十条駅板橋駅でも似たようなバージョンを使用していたため、この結論に至りました。ただ一つ引っかかるのが、「高原」のバージョンが浮間舟渡駅北赤羽駅赤羽駅板橋駅で異なる点です。前者は低音バージョンでしたが、後者は高音バージョンでした。これはあくまでも予測ですが、導入時期が異なっていたのではないか?と個人的に思っています。

以上が、装置会社が2社あった場合の考察でした。

 

2.全駅永楽装置だった説

続いて提唱したいのが、全駅永楽装置だった説です。なんでそうなるのかという話なんですが、これに関しては実際の音源を聴けばわかります。実はYouTube上に1993年頃の埼京線の走行音がアップされていたので聞いてみたのですが、北与野駅戸田公園駅の「春」のバージョンが、どうも旧標準Verではないように聞こえるんです。もし仮に1993年よりも前からユニペックス装置を使用していたのであれば、バージョンは旧標準Verになるのが普通だと思います。ですが、実際に音声を聞いた感じだと中期標準Verに聞こえるんです。

1993年よりも前から中期標準Verを使用していたのは、恐らくですが永楽装置だけだと思うんです。ただユニペックス装置でも中期標準Verを使用していた事例はあります。ただいつ頃からユニペックス装置の「春」中期標準Verが使用され始めたのかが明確にはわからないんです。ここがはっきりすればこの件は解決なんですが…さすがにそこまでは現時点では調べる術がありません。

以上が、全駅永楽装置だった場合の考察でした。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。要するによくわからんということです。今回2つの説を提唱しましたが、正直どちらかは合っている気がします。ただこの真相を解き明かすには長い年月をかけないと駄目な気がしますね…

もしこのブログを見て、「自分埼京PRC時代の音声持ってるっす!!」という方がいらっしゃればご一報ください。お礼にジュース1本奢ります。

それでは、また次回お会いしましょう。

次はいつになることやら…気が向いたら更新します。

それではまた。

埼玉県内の埼京線の駅でよく見かけるBOSEスピーカー。実はかれこれ20年ほど設置されているんだとか。(戸田公園駅にて 2021.4.10)