自放音源=旧放送って思ってませんか?
自放音源は!!!
旧放送では!!!
ありません!!!!
すみません冒頭から取り乱しました。申し訳ありません。反省はしてません。
みなさん自放音源といえば何を思い浮かべますか?
はい!そこで『旧放送』と一瞬でも脳裏に浮かんだ方!!先生怒らないので、正直に手をあげてください。
…冗談はさておき、音鉄界隈で最近自放音源に関するある勘違いが広がりつつあると思いましてこの記事を書いています。というのも「自放音源=旧放送」という考えが以前から広く出回っている気がするんです。
それ、5階です。
間違えました。
それ、誤解です。
「いやなんでやねん」って思った方、多分いらっしゃると思います。なぜなら最近旧放送が自放音源として復活した例がありましたからね。
2021年2月頃、JR品川駅4番線でATOS放送が切られ自放音源であるユニペックス型放送が流れました。特筆すべき点は接近チャイムです。ATOSが導入される1998年以前に使用されていた京浜東北線独自の接近チャイムがこの時突如復活したのです。当時音鉄界隈はかなり大騒ぎになりましたね…30年前の放送が復活したと。
…ん?でもちょっと待った。
その放送、本当にATOS導入前まで使用されていた旧放送なんでしょうか?
京浜東北線にATOSが導入されたのは1998年頃。その時までの品川駅の放送は確かにユニペックス型放送でした。ただ2021年に自放音源として流れたのは同じユニペックス型放送でも後期タイプでした。1998年の時の放送がそのまま使用されていたとすれば前期型か中期型のはずです。前期型というのは男性が独特なトーンでアナウンスしていたタイプで、中期型は今のユニペックス型の男性で声が若かった頃のタイプです。しかしこの時の放送はどちらにもあてはまらない後期型だったんです。この時点で旧放送では無いことが立証されますね。実際ATOS導入後に装置は交換されており、自放音源もそのタイミングで更新されています。あくまでもATOS導入前の接近チャイムが復活しただけなんです。おかわりいただけたでしょうか。
自放音源というものは放送装置に内蔵されている放送音源なので、装置が更新されると自放音源も同時に更新されてしまうんです。なので例えATOS導入まで放送が変わっていなかったとしても、導入後に装置が交換されてしまったら旧放送はその時点で無くなってしまうんです。
またATOS導入前に使用していた放送が連動型放送(武蔵野・京葉PRCなど)だった場合はそもそもシステムが変わっている上に、流れる装置が異なるため自放音源として流れることはまずありません。あくまでも中身の放送装置が変わっているかいないかで、自放音源は変わってくるということなんです。
ではATOS導入前の旧放送が自放音源として残っている駅はもう無いんでしょうか。
実はそうでもありません。例えば導入前まで連動型放送が導入されておらず、ATOS導入に備え放送装置を更新した場合は、その時点で一回放送が変更されるので、そのまま自放音源として使用される場合があります。
例を挙げると横須賀線の逗子〜衣笠駅間は2009年のATOS導入直前に放送装置が更新されており、同時に仙石型放送から巌根型放送に変更されました。つまり巌根型放送が実質ATOS導入前に使用されていた旧放送ということになります。そのままATOSが導入されて装置は交換されていないとすると、旧放送が現在も自放音源として使用されているということになります。ただ既に装置導入から14年が経過しているため更新されている可能性がありますのでご了承ください…
さていかがでしたでしょうか。この記事を通して少しでも自放音源に対する考え方が変わってくだされば幸いです。
いや待てよと。んじゃそもそもあんたは自放音源のなんなんだよ、と。
私ですか?私はただの放送装置考察委員会のものです。放送装置は考察してなんぼの世界です。さぁみなさんも放送装置考察委員会に入りましょう(勧誘)
久しぶりなので、とりあえず2022年度下半期の放送装置事情を振り返りましょう
皆さま、お久しぶりです。
ほんっっっっっっっっとうにお久しぶりです。
とーりんことSHINANOでございます。
さて前回の更新が…去年の12月ですか。ふーん……
すいませんでした。
さぁて本日の議題なんですが、タイトルの通りですね。2022年度下半期の放送装置事情を振り返りましょう〜!!です。
近年は予算の都合なのか、9月頃から年度末かけて放送装置の更新がされるようになりました。そうなんです。音鉄にとっては旬の季節と言っても過言では無い冬の時期に行われるのです。それだけでも私たちにとってはありがたいんですが、同時にこの季節は古い放送装置がいつ更新されるか、毎日ヒヤヒヤしながら過ごす方も多いでしょう。私もその中の一人です。そんな2022年下半期、一体どこの装置が更新されたでしょうか。3駅ほど抜粋したので一緒に振り返ってまいりましょう。
・大崎駅
2022年9月頃。埼京線、湘南新宿ラインホームの開業以来20年間更新されなかった、大崎駅5〜8番線の放送装置が更新されました。2002年製のPanasonic装置で、自放音源は初期仙石型だったと思われます。
これは非常に痛かったですね…貴重な旧型Panasonic装置がまた一つ更新されてしまいました。この時期に製造されたPanasonic装置は、導入された駅によって音質がだいぶ異なっていました。日進駅や指扇駅の音質が悪かったのも、この時期に製造されたPanasonic装置が大きく関係していると思われます。大崎駅5〜8番線は旧型Panasonic装置にしては比較的音質が良く、アンプが少しだけ安定していなかったものの、高音の伸びが良かった印象です。5・6番線は数年前に音源部のみ更新していましたが、7・8番線は開業以来全く変わっていませんでした。
幸いにも初期タイプの小VOSSは更新されず生き残ったのが唯一の救いと言ったところでしょうか。なんとも言えませんね…
・指扇駅
遂にですよ。遂に更新されてしまいました…。2003年製造の旧型Panasonic装置を長らく使用していましたが、2022年12月頃にとうとう更新されてしまいました。
元々、Twitterにて指扇駅の発車メロディーが上下線逆転しているとの情報が入ってきたのが始まりでした。この時点で私は嫌な予感がしたので速攻で指扇駅に直行。降りて海岸通り(本来なら遠い青空)を聴いた瞬間思いました。
指扇駅はこんな音質じゃ無いっ!!!
やはり予想は当たっていました。スピーカーから流れたのは今までの指扇駅のイメージを覆すような綺麗な音質の海岸通りでした。正直指扇駅は音質が悪いというイメージが強かっただけにこの装置更新は非常に驚きましたね…。
ちなみにメロディーの上下逆転ですが、数時間後に解消されました。どうやら装置更新時のミスだったようです。
・小田原駅
そうなんです。あの小田原駅の放送装置が2023年2月に更新されてしまったのです。これは指扇駅以上の驚きでした。この駅はかなり古い旧型のPanasonic装置を使用しており、いつ更新されてもおかしく無いと言われていましたが、いざ更新されるとおぉまじか…と感じてしまいました。
個人的に「お猿のかごや」はあの古めかしい音質だからこそ味が出ていて良いと思っていたので、前々から録っておけばよかった…とかなり後悔しましたね。ただ、いざ更新後の「お猿のかごや」を聴いてみると…意外とありですねこれ。今までサンプリングレートが低かったために再生できなかった音域まで聴こえるようになったので、個人的にはこれでも十分良いなと思いました。
ちなみに大雄山線の初期仙石型はまだ更新されておりませんので、みなさん早めの収録をお勧めします。
さていかがでしたでしょうか。こうして振り返ってみると意外な駅が更新されましたね…これは今年度の下半期も大きな動きがありそうです。
ちなみに放送装置とは話が逸れますが、津田ATOSに関しても大きな動きがありました武蔵野線の新松戸〜吉川美南間が更新されたり、津田氏の4番線パーツが唯一生き残っていた荻窪駅が更新されたりと、こちらも今後が心配ですね…
というわけで本日はここまでです。また音鉄関連でニュースがあれば書こうと思います。正直深刻なネタ切れでございます。ネタは随時募集中ですので是非是非お声掛けください🙏
貴重な旧型装置を使用している駅ほど、中々自放音源にならない。
皆様お久しぶりでございます。とーりんことSHINANOでございます。
もうこのブログのこと忘れてたんじゃないですか?(捨て台詞)
安心して下さい。生きてますよ。
最近全く自放音源の情報が無い!!
思いませんか?去年は王子駅や品川駅、中野駅などで自放音源が流れてました。しかも品川駅と中野駅に関しては数日にわたってATOSが切られていました。
それが最近はどうでしょう。自放音源になっても1日や数時間で戻ってしまうことがほとんどですよね。まぁこれが本来の姿なんですけども…もっと言うとATOSが故障しないことに越したことはないんですが()
それでもやはり音鉄的には面白く無い!!(暴論)
そこで今回は、2022年10月現在貴重な放送が自放音源になっている可能性が高い駅をいくつかご紹介したいと思います。
1.東海道型が自放音源かもしれない駅
東海道型放送といえば、ATOSが導入される前に東海道線や高崎線を中心に流れていた詳細型放送ですよね。ただ自放音源の場合は例え昔詳細型の東海道型を使用していても、ATOS導入後は容赦なく簡易型になってしまう可能性があるので注意です。
2022年10月現在、この東海道型放送が自放音源になっていると思われる駅は
ただし、大船駅に関しては後期型の東海道型放送、いわゆる新東海道型放送だと思われます。武蔵野PRC型放送に近いものですね。一方小田原駅は恐らくみなさんが知っている純正(?)の東海道型です。
何故東海道型が自放音源の可能性が高いのでしょうか。理由は単純で、ATOS導入前から装置が更新されていないからなんです。
大船駅や小田原駅はATOS導入前まで新東海道型と東海道型を使用していました。そしてその装置のままATOSが導入されたため、導入前の東海道型放送がそのまま残っていると思われます。なのでこの2駅の音質が向上したりバージョンが更新された場合は装置だけでなく自放音源もろとも更新されている可能性があります。
2.仙石型放送が自放音源かもしれない駅
最近は巌根・館山型の登場で使用駅がだいぶ減ってしまった仙石型放送。ですが自放音源として残ってる駅が数は少ないものの存在します。
2022年10月現在、仙石型放送が自放音源になっていると思われる駅は
東京駅(総武快速線)、新宿駅(5・6番線)、御茶ノ水駅、新橋駅(1・2番線)、越谷レイクタウン駅、指扇駅、三鷹駅、桜木町駅、勝沼ぶどう郷駅の9駅です。
これらの駅に共通している点は、装置の設置時期が2001年〜2008年の間だということ、2c目に入る際にノイズが途切れるということなどが挙げられます。特に新宿駅5・6番線に関しては、2001年製の装置のため初期型の仙石型放送だと思われます。(過去に流れた事例あり)
ちなみに可能性は低いですが、埼京線の北与野駅〜南与野駅、戸田駅、戸田公園駅は、ノイズこそ巌根館山型ですがスイッチをOFFにした際に発せられるノイズが初期仙石型放送と非常に酷似しているため、音源部のみ更新し装置は古いままの可能性があります。これは東京駅(総武快速線)も同じで、音源部のみの更新で装置自体は古いままという事例が稀に存在するようです。
3.ユニペックス型放送が自放音源かもしれない駅
ユニペックス型放送といえば、ATOS導入前の総武線や山手線などのイメージが強いと思います。現在でも新潟地区を中心に聞くことができますが、関東地方で1日中聞ける駅は残念ながらほとんどありません。では自放音源だとどうなるでしょうか。
2022年10月現在、ユニペックス型放送が自放音源になっていると思われる駅は
総武線各駅停車の西荻窪駅〜高円寺駅、千駄ヶ谷駅、四ツ谷駅〜水道橋駅、秋葉原駅
の少なくとも20駅以上で自放音源として生き残っていると思われます。なんと先ほどご紹介した2つの放送よりも圧倒的に使用駅が多いんです。これらの駅に共通していることは、全てユニペックス製の放送装置を使用している、ということです。発車メロディーが自社製やSF製のものを使用している駅は、ご当地や一部例外*1を除きほとんどがユニペックス装置を導入していると考えられます。ただATOSが既に導入されている駅に納入されることがほとんどのため、残念ながらATOS未導入区間に設置されたというケースはほとんどありません。これがユニペックス型放送が関東でほとんど聴けない理由です。
さていかがでしたでしょうか。こうやってみると自放音源って隠れたレア放送なんですよね。ただ装置更新などで巌根館山型に変更されるケースが近年増えています。最近ですと、仙石型放送が自放音源だった東戸塚駅や大崎駅(5〜8番線)が装置更新により巌根館山型に変更されたりと、自放音源として残っていた貴重な放送も置き換わるケースが増えてきています。みなさんも先ほどあげた駅たちが自放音源になった場合は、無理のない程度に訪れてみてはいかがでしょうか。(それができたら苦労しない)
ちなみにですが、自放音源=旧放送と思っている方が最近多い印象があります。
それ、違います。何か勘違いされてます。
もし気が向いたらそれに関することも書こうと思いますので、磯原の七つの子くらい首を長くしてお待ち下さい。
*1:装置更新で別会社の装置になった場合も、以前の楽曲を引き継ぐ場合がある
埼京線の放送装置について、ちょっとお時間よろしいですか?
どうも皆様。ご無沙汰しております。
JR東日本の放送装置に関して考察をしております、SHINANOと申す者です。
もう季節は夏ですね…皆様いかがお過ごしでしょうか。私を含め多くの音鉄の方々は、暑さというよりも空調音に悩まされていることでしょう。冬が待ち遠しいですね…
さて!今回の議題は、埼京線の放送装置です。それもATOS導入前のです。
埼京線のATOS導入前は、埼京PRC(通称)というPRC装置を使用した放送を使用していたのは皆さんもご存じかと思います。しかし、当時の放送装置に関しては知らない方が多いと思います。私もその中の一人でしたが、先日TwitterのFF様と色々考察してみまして、いろんな意見を交わしました。
今回はその考察で導き出した答えをお話ししていこうと思います。
では本題に入る前に、まず2022年8月時点での埼京線の放送装置についてざっくり解説します。
・大宮駅~戸田公園駅
この区間に関しては全駅Panasonicです。そのうちの大宮・武蔵浦和・北戸田を除き、旧型の装置の可能性があります。つまり自放が初期仙石型だということになります。(あくまでも可能性)
この区間は全駅永楽装置だと思われます。過去に北赤羽駅で永楽型放送が自放として流れた点や、使用している曲のバージョンからして永楽が一番可能性が高いです。
ここまでは知ってる方も多いと思います。しかしそれよりも前の装置となると知らない方が多いでしょう。
そもそも、何故当時の埼京線の放送装置の特定が困難だったのか。
情報が少なすぎるんです。
まず当時、埼京線で密着収録されている方がかなり少なかったのが大きな理由です。やはり発車メロディーのバリエーションが少なかったのも一つの原因かなと個人的には思ってます。まぁ今もバリエーションの多さはあまり変わってませんが…()
そこで色々考察した結果、私は2つの仮説にたどり着きました。今回はそれをご紹介します。
1.今も昔も、装置会社が2社あった説
まず、北与野駅~戸田公園駅と浮間舟渡駅~板橋駅で使用している発車メロディーが異なることから、この2区間はそれぞれ別会社の放送装置を使用していた可能性があります。もし仮に全駅で装置会社が同じであれば、使用している発車メロディーも統一すると思います。ちなみに北与野駅~戸田公園駅は「春」と「雲を友として」、浮間舟渡駅~板橋駅は今も変わらず「高原」と「せせらぎ」の組み合わせでした。ちなみに大宮駅はベルでした。では続いて、区間に分けて装置を考察してみましょう。
・大宮駅~戸田公園駅
まずこの区間で発車メロディーを密着収録されている方は、私が調べたところではいませんでした。そこで目を付けたのが、「雲を友として」の秒数です。発車ベル使用状況様の情報によると、当時の埼京線内で使用されていた「雲を友として」は、フルコーラスが12秒だったそうです。実はこれ結構重要で、フルコーラスの秒数によって装置会社が大体割り出せちゃうんです。それがユニペックスと永楽です。この2会社は「雲を友として」の12秒バージョンを使用していた事例が多かったんです。そしてその例が特に多かったのがユニペックス。
なのでこの区間の放送装置はユニペックスの可能性が高いのです。
この区間ですが、永楽の可能性が非常に濃厚です。というのも、埼京PRC時代の赤羽駅で戸閉放送が永楽型だったそうで、その赤羽駅で当時使用されていた「せせらぎ」がそのほかの浮間舟渡駅・北赤羽駅・十条駅・板橋駅でも似たようなバージョンを使用していたため、この結論に至りました。ただ一つ引っかかるのが、「高原」のバージョンが浮間舟渡駅・北赤羽駅と赤羽駅~板橋駅で異なる点です。前者は低音バージョンでしたが、後者は高音バージョンでした。これはあくまでも予測ですが、導入時期が異なっていたのではないか?と個人的に思っています。
以上が、装置会社が2社あった場合の考察でした。
2.全駅永楽装置だった説
続いて提唱したいのが、全駅永楽装置だった説です。なんでそうなるのかという話なんですが、これに関しては実際の音源を聴けばわかります。実はYouTube上に1993年頃の埼京線の走行音がアップされていたので聞いてみたのですが、北与野駅~戸田公園駅の「春」のバージョンが、どうも旧標準Verではないように聞こえるんです。もし仮に1993年よりも前からユニペックス装置を使用していたのであれば、バージョンは旧標準Verになるのが普通だと思います。ですが、実際に音声を聞いた感じだと中期標準Verに聞こえるんです。
1993年よりも前から中期標準Verを使用していたのは、恐らくですが永楽装置だけだと思うんです。ただユニペックス装置でも中期標準Verを使用していた事例はあります。ただいつ頃からユニペックス装置の「春」中期標準Verが使用され始めたのかが明確にはわからないんです。ここがはっきりすればこの件は解決なんですが…さすがにそこまでは現時点では調べる術がありません。
以上が、全駅永楽装置だった場合の考察でした。
おわりに
いかがでしたでしょうか。要するによくわからんということです。今回2つの説を提唱しましたが、正直どちらかは合っている気がします。ただこの真相を解き明かすには長い年月をかけないと駄目な気がしますね…
もしこのブログを見て、「自分埼京PRC時代の音声持ってるっす!!」という方がいらっしゃればご一報ください。お礼にジュース1本奢ります。
それでは、また次回お会いしましょう。
次はいつになることやら…気が向いたら更新します。
それではまた。
新宿駅、実は自放音源の宝庫だった説。
どうも。ご機嫌いかがでしょうか。
久々にここのブログで書く気がしますね。忘れてたとかじゃないから。そこは勘違いしないでくださいね。はい。
さて、昨日2022年7月2日。新宿駅で妙なことが起きたのをご存知でしょうか。
そうです。1番線と2番線の発車メロディーが突然入れ替わったのです。
元々新宿駅1番線の発車メロディーは「mellow time」で、2番線は「farewell」でした。2001年にYAMAHAメロディーから変更され、以来20年以上ずっとこの組み合わせでした。それがいきなり入れ替わったのです。
では何故メロディーが入れ替わったのでしょうか。非常に気になりますよね。
不明です。
いやですから、わからないんです。どうして入れ替えたのか。
装置更新したんじゃないの?って思う方もいると思うんです。ただ、現地で収録された方によるとノイズは以前と変わっていなかったそうなんですね。謎は深まるばかりです。
ではここから本題です。
いや今までのは本題じゃなかったのかよって思うかもしれませんが、とにかくここからが本題です。
先ほどノイズは一切変わっていなかったと言いましたが、そもそも新宿駅1・2番線の装置って一体何なんでしょうか。
Panasonic(巌根・館山型)とかじゃないの?と以前の私は思っていましたが、どうやら違うらしいんです。
ユニペックスらしいんですね。これには驚きました。昨日のメロ入れ替え騒動であのホームの装置を考察する方が増え、結果的にこの結論に至ったそうです。
では何故ユニペックスと分かったのでしょうか。これ実は結構単純で、発車メロディーの冒頭ノイズでわかるんです。
ここで各装置会社のノイズの違いをみていきましょう。
これは有名ですよね。発車メロディーの鳴動中に低音ノイズが被っていれば、それはほぼ確実にPanasonicです。またATOSの接近放送と戸締め放送に小音で自放音源が裏被りしていることも多いです(仙石型を除く)。ちはみに仙石型と巌根・館山型ではノイズが若干異なります。仙石型は2c目に入る直前に一回ノイズが途切れますが、巌根・館山型は途切れません。個人的に装置会社の中で一番聞き分けがしやすい種類でもあります。
・永楽電機(永楽型)
これに関しては結構難しいです。
こちらは発車メロディーの音質で聞き分けができます。音質がこもり気味であればこの装置の可能性が高いです。ただ駅のスピーカーやROMによって音質が左右されやすいので少し聞き分けの難易度が高い種類です。
・ユニペックス(ユニペックス型)
Panasonicよりは分かりにくいですが、こちらは発車メロディーのノイズで聞き分けが可能です。
「サー」というホワイトノイズが被っていればユニペックス旧型、発車メロディーの冒頭で「キュイッ」というノイズが入っていればユニペックス新型、と新旧で聞き分け方が異なりますので注意が必要です。
実は新宿駅1・2番線にこのユニペックス新型のノイズが冒頭に被っていたことから装置が判明したそうです。
以上のことを含め、導入時期などを照らし合わせた上で新宿駅の自放音源を考察した結果、こうなりました。
1・2番線は先ほど説明した通りです。
3・4番線は2012年に更新され低音ノイズが被っていたことから、巌根型だと判断。
5・6番線は2001年から装置が変わっていないため、時期的に仙石初期型。
7〜12番線は2010年〜2013年にかけて更新され、既に自放音源で流れたこともあるため巌根型。
13〜16番線は低音ノイズと更新時期から推測して、巌根・館山型と判断致しました。
あれ?13〜16番線って東海道型じゃなかったの?と思った方、もしかしてこの動画をご覧になられたのかもしれません。
【旧放送完備!】新宿駅自放音源+接近メロディ集 - YouTube
この動画では確かに東海道型が流れています。しかしこれが撮影されたのは2014年。実はその数年後に更新されているため、現在では巌根・館山型になっている可能性が大きいです。今でもこの放送で旧山手チャイムだったらたとえ火の中水の中でも飛んで行くんですけどね。
さていかがでしたでしょうか。
こうやってみると新宿駅の自放音源って結構多種ですよね。非常に興味深いです。
これだから放送装置の考察って面白いんです。みなさんも是非沼ってみてはいかがでしょう。私が親切丁寧に引き摺り込みます。
それではまた。
素晴らしきユニぺメロディーの世界
ども。
もう4月も終わり5月になりましたね。
ようやく花粉とおさらばです。もう懲り懲りです。二度と私と関わらないで頂きたい。
とか言いながら来年の春にはまたくるんですけどね。はぁ。
さて話は変わりまして、今回はユニペックス製の発車メロディーについてお話ししようと思います。前置きのことは忘れてください。
皆さん、ユニペックスの駅メロと言ったら何を思い浮かべますか?
「春」「せせらぎ」「高原」など関東を代表する発車メロディーばかりですよね。
そしてこれらの3曲には、様々なバージョン違いが存在することもみなさんご存知かと思います。今回はそのバージョン違いをできる限り紹介したいと思います。
まず、なぜバージョン違いが存在するのでしょうか。
大体の方がユニペックス側でいろんなバージョンを制作していると思いがちですが、実は他にも理由があります。
放送装置の関係で発生している場合です。
ではユニペックス側で製作されたバージョン違いと、装置の関係で発生したバージョン違いを順に紹介していきます。
<ユニペックス側で製作されたバージョン違い>
・春(トレモロVer)
これは有名なバージョン違いの一つですね。「春」をトレモロ調にしたもので、山手線の駅で多く使用されています。
・春(東北Ver)<現在不使用>
2011年まで大館駅で使用されていたバージョンです。主旋律の音のみがトレモロ調になっていますが、このバージョンは副旋律が優先して流れるため、基本主旋律の音はあまり聞こえません。一時期板橋駅などもで流れていたそうです。
・春(変速トレモロVer)<現在不使用>
2011年まで大森駅で使用されていたバージョンです。こちらも主旋律のみ特殊で、変速的なトレモロ調になっています。
・せせらぎ(トレモロVer)<現在不使用>
有楽町駅で一時期使用されていました。春トレモロVerと同じで、曲全体がトレモロ調になっています。
・せせらぎ(フェードアウトVer)<現在不使用>
上溝駅で2016年まで使用されていたバージョンです。周辺駅は東洋メディアリンクス製の「近郊地域20番」もしくは「近郊地域20-1番」を使用していたのですが、当駅のみユニペックス製のメロディーが採用されました。というのも、周辺駅はPanasonic製(旧松下)の装置を使用していたのに対し、当駅はユニペックス製の装置が導入されました。なので周辺駅と同じ曲が納入できなかったものと思われます。なので秒数を「近郊地域20番」等に合わせたため、フェードアウトする形になったと考えられます。
・高原(低音Ver)
通常の「高原」と比べて音程が低いのが特徴です。こちらは永楽電気製の装置に納入されることが多いです。
・高原(オルガンVer)<現在不使用>
1999年頃まで我孫子駅で使用されていたバージョンです。主旋律がオルガン調の音源になっています。ただこれに関しては情報が少なく、綺麗な音質で残っている音声がほとんどないため、これをバージョン違いと捉えていいのか正直微妙です・・・
<放送装置の関係で発生したバージョン違い>
・春(音飛びVer)
Panasonic製の装置限定のバージョンです。曲の途中で一瞬音飛びします。また標準の「春」と比べて音程が若干高く、音がやや尖っています。主に池袋駅や西川口駅などで使用されています。
・春(旧松下装置Ver)<現在不使用>
旧松下と明記していますが、Panasonicのことです。2004年頃までのPanasonic装置のみで流れるバージョンで、音飛びVerと音程や音色の違いはなく、唯一の違いは音飛びしないことです。これに関しては採用例が少なく、自分が調べたところでは、川崎駅と代々木駅で採用されていたようです。現在は聞くことはできません。
・春(早回しVer)<現在不使用>
王子駅で一時期流れていたバージョンで、音源自体が早回しになっています。
・春(微低トレモロVer)<現在不使用>
京浜東北線の赤羽駅などで使用されていたバージョンです。元音源はトレモロVerですが、音程が若干低くなっています。恐らく使用されていたのが永楽装置だったためだと思われます。
・春(高音トレモロVer)<現在不使用>
こちらも京浜東北線の西川口駅で使用されていたバージョンです。これは音程が標準のものと比べて若干高いのが特徴です。音程違いの理由は微低トレモロVerと同じです。
・せせらぎ(高音Ver)
埼京線の板橋駅〜浮間舟渡駅で使用されているバージョンで、これも永楽装置のみの仕様です。標準のものと比べて音程が高く速度も早いです。ちなみに十条駅・北赤羽駅・浮間舟渡駅で使用されているものは余韻が長いです。
・高原(音飛びVer)
意外と知られていませんが、実は「高原」にも音飛びVerが存在します。Panasonic装置のみで流れるバージョンで、「高原」を使用している駅のほとんどがこのバージョンになっています。
いかがでしたでしょうか。1曲だけで複数のバージョン違いが存在しているのはユニペックス製の曲の特徴とも言えます。特に「春」の種類がずば抜けて多かったですね()
ここに宗次郎メロディーを入れたらもっと増えます。それだけ奥が深いんです。ユニペックスは。
さぁ、次回はいつになるでしょうか。少なくとも1ヶ月以上先になると思います。それまで気長に待っていただければ幸いです。それでは。
栃木の市川駅。爆誕。
ども。ようやっと4回目の更新であります。
ええ決して忘れてませんよ?いつか更新しようと思ってました。うん。
3月5日。音鉄にとって衝撃的なニュースが飛び込んでまいりました。
これは非常に驚きました。
何が衝撃的だったのか。知らない方のために説明いたしますと、矢板駅を含めた宇都宮線の宇都宮駅〜黒磯駅間、通称黒磯線は、3月のダイヤ改正よりワンマン化するため、駅側のメロディーは3月中旬をもって廃止される予定なのです。さらにその中で矢板駅は、永楽メロディーの貴重なバージョンを使用していました。それもあって音鉄界隈から注目を集めていたのです。
そんな中での発車メロディー変更。永楽メロディー「すみれの花咲く頃(標準)」「浜千鳥(矢板)」から、スイッチ製の「楽々鉄道旅行」「ムーンストーン」へ変わりました。勘の良い方ならわかりますよね?そうです。市川駅の総武線快速ホームの発車メロディーと同じ組み合わせになったのです。これに対し音鉄界隈からは驚きや悲しみの声で溢れていました。
しかもメロディー変更はまさかのダイヤ改正1週間前。ラスト効果を狙っていた方々もいたようなので、悲しむのも無理はありません…
ここである疑問が浮かびます。
・何故このタイミングで発車メロディーを変更したのか。
・あと1週間しかなかったのに、何故それを待てなかったのか。
これはJR東放送装置考察人(笑)の私にとって考察しないわけにはいきません。
考えましょう。答えはあります。
・偶然が重なっただけ
結論から言いますと…装置更新のタイミングが偶然重なっただけです。
そりゃ当たり前だよと思うでしょう。みなさんが疑問なのは「何故もう必要がなくなるのにわざわざ別の曲に変えたのか。」ですよね。
これは単純に装置の会社が変わったからなのです。
従来の矢板駅の放送装置は2003年より永楽製のものでした。なので永楽メロディーが使用されていたわけなんですね。
ですが更新後はPanasonicの装置に更新されました。一応Panasonicの装置でも永楽メロディーを流すことはできますが、近年の装置事情を考えると、今更永楽メロディーを入れるよりは、最近流行りのスイッチ製メロディーを入れた方がいいと判断されたものと思われます。
そもそも今までの矢板駅で使われていた「すみれの花咲く頃(標準)」と「浜千鳥(矢板)」はもう新規導入できないバージョンなので、もし仮に永楽装置で置き換えるのであれば箱根ヶ崎verと旧館山verになるのが筋でしょう。ただ2曲とも秒数が長いため、やはり10秒ほどで完結する「楽々鉄道旅行」「ムーンストーン」が採用されたと考えます。
でもやはりこのタイミングで装置更新はタイミングが悪いですね…あと1週間しか流す必要がないので、音鉄的にも車掌さん的にも負担になってしまいますし。
なんとも不思議なメロディー変更劇でした。
それでは今回はここまで。
次回ですか?…さぁいつになるでしょう。
では桜が舞う季節にまたお会いしましょう。